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骨盤底の解剖を学ぼう
引用:https://1post.jp/1414
まずは骨盤底筋群とは何かだが、骨盤底部(恥骨と尾骨の間)にあり、ハンモック状に骨盤内臓器を支え、尿・便失禁に関わっている筋肉の総称である。
骨盤の底についていて、膀胱、子宮、直腸などを支えている。尿道、肛門も締める役割を果たし、筋力が低下すると、失禁が起こりやすくなる。
写真のように、「恥骨」と「尾骨」を結んでいる。
恥骨と尾骨を触ってみよう
まず、お臍を触ってみよう。お臍から下にたどっていくと、固いものに触れる。これが「恥骨」である。この裏側に膀胱もあるので、「恥骨」の位置は覚えておくと良い。
次に、「尾骨」だ。尾骨はお尻の割れ目にあり、出っ張っているので分かりやすい。指のはらの部分で触ろう。
骨盤底筋群の位置を確認しよう
先ほど触った恥骨と尾骨をハンモックのように繋いでいる部分が「骨盤底筋群」である。すぐに訓練にはいるのではなく、まずどの位置に骨盤底筋群があるのかを理解することで、訓練効果も必ずあがるはずだ。
それでも分かりにくかったら、自転車のサドルに座ってもらい、当たっている部分が、「骨盤底筋」であることを教えてあげよう。
骨盤底筋の触診はこちらで確認しよう。
「ひめトレ」も殿部周辺の感覚が低下しているかたや、「骨盤底筋」が分かりにくいかたには、おすすめである。
「解剖学」表層の筋肉(骨盤底筋群)
引用:https://1post.jp/1414
さて、解剖学に戻ろう。
まずは、表層の筋肉からだ。
写真にはないが、「内閉鎖筋」が骨盤底筋群に繋がっている。「球海綿体筋」は性機能にも関わっており、勃起や膣を締める働きがある。「外肛門括約筋」は、オナラを我慢したり、硬いうんちを切るときに必要だ。「坐骨海綿体筋」、陰茎もしくは陰核の海綿体を圧迫して勃起を助ける。
球海綿体筋
起始:
【男性】会陰の中心腱と尿道海綿体下側の正中縫線
【女性】2つの筋が会陰の中心腱より起こる
停止:
【男性】前筋線維をもって陰茎背部へ付く
【女性】前庭球や陰核海綿体に停止
坐骨海綿体筋
起始:坐骨下枝
停止:【男性】陰茎海綿体、【女性】陰核背面の隔膜
外肛門括約筋
起始・停止:環状の閉鎖筋として肛門管を取り巻き、会陰腱中心から肛門尾骨靭帯まで伸びる
「解剖学」中間層の筋肉(骨盤底筋群)
引用:https://1post.jp/1414
次に、中間層の筋肉だ(結合組織とも言われる)。
「浅会陰横筋」と「深会陰横筋」がある。浅会陰横筋の位置としては、会陰体の位置で、文字通り横走している。深会陰横筋は、骨盤隔膜前部浅層に位置する。
浅会陰横筋
起始:坐骨枝または坐骨結節
停止:外肛門括約筋と球海綿体筋の間の縫線、球海綿体筋の正中線上の中隔などにつく
深会陰横筋
起始:坐骨枝および恥骨下枝の結合部
停止:会陰部で対向する反対側の坐骨枝
「解剖学」深間層の筋肉(骨盤底筋群)
引用:https://1post.jp/1414
最後に深層筋だ。
尿・排便をコントロールするのが「恥骨直腸筋」だ。恥骨尾骨筋、腸骨尾骨筋を合わせて「肛門挙筋」と呼ぶ。
恥骨直腸筋
起始:恥骨結合の両側の恥骨上枝
停止:肛門直腸結合をぐるりと取り巻き、外肛門括約筋の深部と絡みあっている。
恥骨尾骨筋
起始:恥骨(恥骨直腸筋の起始の外側)
停止:尾骨、肛門尾骨靭帯
腸骨尾骨筋
起始:内閉鎖筋筋膜(および肛門挙筋)の腱様弓
停止:尾骨、腸骨尾骨筋縫線
まとめ
今回は、骨盤底筋を鍛える前に、必要な解剖学の知識を学んだぞ。
患者・利用者にここまで細かく説明する必要性はないが、指導する側としては、知っておいたほうがいい知識である。
実際の指導では、恥骨と尾骨を自分で触ってもらい、ハンモックのように骨盤底筋があることを教えてあげよう。
それでもダメなら、「サドル」や「ひめトレ」を使ってみよう。
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