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排せつの問題を解決する介護ロボット「Hug」
これまで、介護ロボットで「排せつ」に関するものでいれば、⑴排泄自動処理装置、⑵排尿タイミング予測装置などが思い浮かぶが、今回紹介するのは、移動、移乗、立位保持をサポートをする介護ロボットの「Hug」だ。
これまで紹介した排泄に関わる介護ロボットはこちら
ロボット技術の介護利用における重点分野
出典:未来投資会議 構造改革徹底推進会合「健康・医療・介護」会合(第1回)
移乗介助・移乗支援、排泄支援、認知症の見守り、入浴支援、介護業務支援など6分野13項目が注目されており、この分野の開発補助金として最大1億円を企業に助成しているぞ。
簡単に言えば、金を渡すから、人件費削減できるくらいのロボット作ってちょうだいってことだ。
介護ロボットHugを使用すればトイレでの排泄も可能
このロボット「Hug」は移乗だけではなく、移動、排泄支援(ズボンの上げ下ろしの介助量軽減)までしちゃうのだから、トイレに行って排泄したい・させたい場合にはとても役に立つ。
自宅のトイレは狭くて難しくても、ポータブルトイレであれば移動・移乗・立位保持は可能だ。
荷重をかけることで、廃用症候群の予防にもなるし、立位をとることはとても重要だ。
ポータブルトイレも、介護ロボットのキューレット(アロン化成株式会社)を使用すれば、水洗トイレになるので、一緒に活用できると良い。
介護ロボットHugの特徴
・自宅でも使えるコンパクトなボディ
・固定ベルトがなく、準備に手間がかからない
・前傾を誘導する自然な立ち上がり動作
・「立つ」、「座る」の簡単操作出典:http://robotcare.jp/?page_id=148よりオムツマンが一部改変
立つ
身体を前傾させるだけで、特に固定ベルトなどは必要ない。
膝の部分は固定されているので、脇の下のアームが前上方向に動き、お尻が浮いてくる。
移動する
キャスターが付いているので、そのまま動かせる。
今回はポータブルトイレですが、食事の席までなどの応用も可能だ。
ズボンを下ろす
自宅であれば、最初からズボンを脱ぐ方法もあるかもしれないが、尿漏れなどのリスクもあるので、原則、トイレ前で下ろしてあげよう。
座る
脇が少し痛かったが、多くの方に活用できそうだ。排泄姿勢も前傾姿勢となるので、排便などのときにもおすすめだ。
排泄姿勢はこちらから。
立って処理してズボンをあげる
あとは、逆の手順となる。
ペーパーで拭き取り、ズボンをあげる。
移動する
ベッドへ動く。操作も慣れてしまえば簡単だ。
座る
どうでした?
シンプルな構造だが、トイレ以外にも幅広く使用できると感じた。
まとめ
今回、排せつの問題を解決する介護ロボット「Hug」を紹介した。
オムツの中ではなく、トイレに座り、排せつすることの意味は大きい。
介護ロボット=人手不足の解消と思われて導入するケースが多いのかもしれないが、現実的にはなかなか難しい。
ただ、職員と介護者の身体的・精神的な負担の軽減には繋がっているはずだ。