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ポータブルトイレの導入をする前に知っておくべきこと
まずは、本人・家族の意向をしっかり確認することだ。
そして、「1人で座ることができるか?」を考えてみると良いぞ。
誰でも寝た状態で排泄行為を行いたくないよな?
おむつ体験をしてみると分かるが、初めての方は、おむつの中で、なかなか排尿できない。
おむつ体験の記事はこちら
オムツマンクラスになると、慣れすぎて2秒で出てしまうがな。
介護の基本的な考え方だが、自分がされたら嫌なことは人にしないように心がけよう。
排泄もトイレに行って、便座に座り排泄することで人間として大切な尊厳を守ることができる。
適切な排泄姿勢の記事はこちら
1人で座ることができるのに、テープタイプのおむつを履かせていないだろうか?
今一度、見直して見よう。
排泄用具選択に迷ったらこの表を確認しよう
フローチャート形式で、どの場所で(トイレ・ポータブルトイレ・ベッド上)、どんな排泄用具(ポータブルトイレ・尿瓶・自動排泄処理装置など)、吸収物品(紙おむつ・尿とりパッドなど)を使用すれば良いのかおおよそ分かる。もちろんうまく当てはまらない場合もあるかもしれないが、迷ったらこのフローチャートを使ってみよう。
ポータブルトイレを導入するまでのステップ
まずは距離を考えて見ましょう。寝室からトイレまでの導線を見直し、移動距離を短くすることも考えよう。
それでも移動が難しくなってきたら、居室にポータブルトイレを検討する時期だ。
しかし、最初から日中夜間ともにポータブルトイレを使用するのではなく、初めは夜間のみポータブルトイレ、昼は頑張ってトイレにいくと良い。
それでも、介助者が付き添えなかったり、転倒の危険性が高い場合は、ベッドサイドにポータブルトイレを導入しよう。
どんなポータブルトイレがいいの?
沢山の種類がありすぎて、どれにしていいか分からなくなる。
お金をかけられるのであれば、自動でラップに包んでくれる以下のポータブルトイレはオススメだ。
でも、まずは多くの利用者は、木製かプラスチック製で悩む場合が多い。
好みではあるが、より重量があり安定感があるのが「木製」で、軽くて手入れも簡単なものが「プラスチック製」である。
そして、次に考えるのが以下である。
②肘掛け内寸
③便座の種類
④移乗のしやすさ
座面の高さ・角度
高ければ立ち上がりやすいが、足裏全体に体重がかかりにくいので高ければよいわけではない。
関節の痛みや高血圧の方には少し高めがいいが、布団生活の方がポータブルトイレを使用する場合は、移乗を考えると高さは低いほいがいい。
肘掛け内寸
内寸が狭いと座ったときの姿勢が保ちやすい。
逆に広すぎると、姿勢を保ちづらくなりバランスを保ちにくくなる。
便座の種類
立ち上がりやすいような補高便座や、温水洗浄便座付き補高便座もある。
そのほか、標準便座、ソフト便座、あたたか便座、長穴便座など種類が沢山あるのだ。
長穴便座は前後に穴が長いので、男性が座って排尿しても尿の前モレがしにくくなる。
移乗のしやすさ
安全でスムーズに移乗できるかを確認しよう。
肘掛けが跳ね上げタイプだと介助者は楽で、ご本人目線で考えると、昇降タイプが操作しやすい。
まとめ
ポータブルトイレを導入する前のステップについて書いた。
トイレに行くことが出来なかったから、ポータブルトイレにすぐに変更するのではなく、ステップを踏もう。
まずは併用してみることをオススメする。
しかし、本人・家族の意向をしっかり確認しよう。
そしてポータブルトイレを選ぶ際には、①座面の高さ・角度、②肘掛け内寸、③便座の種類、④移乗のしやすさなどを考慮した方がいい。
参考:ケアマネジャー等専門家向け 介護用品の選び方読本 排泄介護用品編 Panasonic