Contents
排泄ケアなくしてリハビリテーションなし
私たち人間は、「口から食べて、尻から出す」生き物だ。生理的欲求 (食べる、寝る、排泄するといった生きるために必要な最低限の欲求)は、マズローの欲求5段階説でも、ピラミッドの一番下に位置する。
「栄養ケアなくしてリハビリテーションなし」。
私の記憶では、リハ業界では、7年前くらいからリハビリテーション栄養が注目されはじめた。低栄養の患者に積極的にリハを行うことで、逆効果の可能性もあること、特に回復期リハ病棟の患者は訓練時間も長く、適切な栄養管理必要であることが、今では多くの療法士が当たり前に知っていることかもしれないが、その当時は、まだNST(Nutrition Support Team=栄養サポートチーム)もあまり馴染みがなかった。それが、若林秀隆先生を中心に全国に広まった。
さて、口から食べたので、次は尻の番である。「今日は、1日トイレが使えません。どうしますか?」と聞かれたら、皆さんはどう答えるだろうか? きっと必死に方法を考えるはずだ。
誰も「オムツの中でします」とは言わない。
誰しもトイレで誰の手助けも借りず1人でしたいはずだ。
今後、「排泄ケアなくしてリハビリテーションなし」というスローガンが、リハ職種に必ず広まっていくと、オムツマン は確信している。
オムツの中で排泄を!!
この経験は、今の自分にとってとてつもなく大きい。今後は、オムツ交換もマスターしていくつもりだ。
今、排泄ケアの関心が高まっている
なぜ、カテーテルが挿入されているのか?
尿道カテーテル留置した患者に対して、今後、理学療法士・作業療法士は、おそらく今よりも関心をもつだろう。
考えてみてほしい。
これまでの担当患者・利用者で、「なぜ、尿道カテーテルが留置されているか?」と聞かれて、どれくらいの人が答えられるかを。
オムツに関しても、どうして普通のパンツではなく、オムツを履いている理由をしっかり考えたい。
排尿日誌の活用
リハ栄養が注目されてから、臨床場面で、「ご飯、全部たべました?」、「何食べました?」と患者・利用者に確認する療法士が増えた。
それと同様、近い将来、「トイレ、何回行きました?」、「どれくらい出ましたか?」、「突然の抑えられない尿意はありましたか?」など、確認する日も近いと私は予想している。
ダウンロードはこちら。
排尿日誌とは
自分の症状や排尿の状態を正確に知るためには、排尿日誌をつけることが有効です。トイレに行った回数、尿の量、急に起こる我慢できないような強い尿意(尿意切迫感)を感じた回数、尿をもらしてしまった回数のほか、摂取した水分の量を記録しておくことで、客観的に排尿の状態をチェックすることができます。
排尿日誌に記入する内容
- 記入日の起床・就寝時間、翌日の起床時間
- おしっこをした時刻
- おしっこの量
- 尿もれの有無
- 切迫感の有無
- 水分摂取状況
- 体調やパッド使用状況など
引用 http://www.oab-info.com/info/diagnosis/diary.html
本
オムツフィッターについて書かれていておすすめだ。オムツフィッター研修を主催している「むつき庵」を訪問した記事はこちらから
まとめ
排泄ケアなくしてリハビリテーションなし。
排泄ケアを大切にしていきたい。
なぜなら、人間の尊厳における最後の砦だから。