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おむつの情報館「むつき庵」とは?
京都にあるオムツの情報館「むつき庵」のドアを開けて、中に入ると、遠足前日症候群のような、ドキドキ、ワクワク感に駆られた。なんと、棚ぎっしり無数のオムツが並べられていたのだ。「Is this heaven?」の感覚だ。
療法士は、排泄に関する知識を深めなくてはいけないと感じた日であった。
オムツの中で排泄をしたことがある人は分かると思うが、不快だ。そして自尊心を損なう。
オムツ内で300mlの排尿をすれば、オムツが300ml重くなる。
この状態で、患者や利用者に対して、歩く練習をさせることが、どれだけ不快か、医療・介護スタッフは一度体感してみるとよいだろう。
そして、下着より厚みのあるオムツは、座位バランスにも影響を与える。オムツからの脱却を常に目指し、難しいのであれば、せめて最適な排泄アウターとインナーの組み合わせを我々は提供しなければいけない。
使用者に合わせた排泄アウターの種類
出典:おむつフィッター3級研修テキスト/おむつ検定テキスト
排泄アウターは、布製と紙製のものがあり、排泄インナーを固定するもの。吸収帯付きの紙製アウターと軽失禁布パンツは排泄インナーなしでも使える。
紙製アウターには使い捨てにできる利点があり、通気性や透湿性の機能を備えたものもある。
でも、なぜ白色ばっかりなんだろう?とか色々疑問が湧き上がる。
軽失禁パンツ(布)
おしゃれな軽失禁パンツも最近では販売しており、選択肢が増えてきた。
パンツ型紙オムツ(リハパン)

股部に吸水体がついた紙製の排泄アウターで、下着のようなパンツ型をしている。
トイレやポータブルトイレで排泄ができる場合、座って過ごす時間が多い場合、立ったり歩いたりが可能な場合に向いている。
吸水体がついているので1枚での使用が可能。
リハビリパンツも尿の吸収量によって種類が多い。とにかく薄型になってきており、下着の感覚と変わらなくなりつつある。
テープ止め紙オムツ
パンツ型より広範囲に吸水体がついた紙の排泄アウターで、全体を広げることができ、背中側左右端のテープを前面(腹部側)に留めて固定して装着する。
尿とりパッドを1枚重ねて使用するのが一般的である。
自分での装着が難しいので、寝たきりの方向けであるが、常にパンツ型に移行できないか考える必要がある。
布のホルダーパンツ
尿とりパッドを固定するための吸水体のない布製のパンツ。
尿とりパッドのみの交換で対応でき、交換の手間が軽減し、コスパも良い。
重度の尿漏れの場合は利用が難しい。
布オムツ・おむつカバー

使用者に合わせた排泄インナーの種類
尿を吸収するもので、アウターの中に、1枚だけ入れて使用する。
組み合わせる排泄アウター(テープ止め紙オムツ、パンツ型紙おむつ、布のホルダーパンツなど)に合ったものを選んで使用する。
上写真のように、沢山の種類がある。
軽失禁パッド
女性用
引用:https://kurabeta.jp/nyomorepad/
女性用の尿とりパッドの種類も増えてきており、微量用の5ccから270ccまで幅広く対応できる。
最近は、生理用ナプキンのコーナーに置かれていることが多い。
紙製軽失禁パッド
布製軽失禁パッド
男性用
男性の尿失禁パッドの売り上げは年々増加しており、こちらも10ccから250ccまで幅広く対応可能。
紙製軽失禁パッド
男性用成形パッド
小パッド(吸収量:尿1,2回分)
中パッド(吸収量:尿3,4回分)
大パッド(吸収量:尿5〜8回分)
特大パッド(吸収量:尿9回以上)
オムツ型紙おむつ型パッド
布の成形パッド
布オムツ
特殊な紙製尿とりパッド
色々なアイデア
左の写真、これ、指を引っ掛けるように工夫されているんです。引き上げるときに、便利ですよね。
右の股が開いているタイプも、なかなか普及はしていませんが、上げ下げができないときでも、諦めないで、このような商品の提案はできないといけないですね。
その他の排泄に関連する福祉用具

楽助さんは介護保険レンタル対象品でもあるので、もっと普及してほしい。


本
まとめ
むつき庵が主催するオムツフィッター研修は常にキャンセル待ち状態で大人気なので、興味のある方は是非!